2015年 8月 の投稿一覧

国際業務について

国際業務は法人向けのサービスがメイン

個人及び法人向けの外国為替業務の統括・支援、法人向けの海外進出支援・海外融資の審査・世界的な資金管理と調達、さらに自行の海外戦略の計画をするのが国際部門です。
国際業務の多くは法人向けです。業務のほとんどは法人部門や国内の支店、海外の視点、投資銀行部門といったところと連携しておこなわれています。

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80年代にかけて日本企業が海外事業を展開するのに合わせて、日本の銀行の多くは欧米を中心に海外支店を出しました。バブルが崩壊した後は海外拠点は減らしていて、01年に都銀で147あった海外拠点の数は2年後にはおよそ半減してしまっています。
バブルが崩壊したことやBIS規制が適用された影響もありますが、日本の銀行が海外における合併吸収や社債発行、ストラクチャード・ファイナンスなどの投資銀行業務で欧米の銀行に争えなかったのです。
しかし、近年では国内市場が縮小するのとアジア市場が拡大していることで、中国を中心に海外拠点を増やしている銀行もでてきています。

 

国債決済サービスはコルレス銀行を通じておこなわれている

銀行の国際業務の大事な役割の1つが、取引先の企業が海外の企業との間にできた債券・債務を決算するというサービスです。海外には銀行間の決済システムがありません。ですので、通常は海外の銀行に預金勘定(コルレス口座)を開設し、その口座を利用して決済を行います。とはいえ、1つの銀行が海外の全ての銀行に預金口座を作るというのは現実的ではありません。そのために、口座のない銀行との取引には、通貨の中継地点である「コルレス銀行」を介して取引を行うことになります。コルレス銀行は通貨毎に決まっていて、日本では三菱東京UFJ銀行、アメリカではニューヨーク銀行、ユーロではドイツ銀行などです。
また、「輸出手形の買取」「輸出利引きのリスクヘッジや回収代行」「信用状の発行」「インターネットにより外為業務の電子化」といった、企業が国際取引で必要となるサービスも提供してます。

 

海外進出支援は外部提供会社と連携して提供されている

銀行は、経営支援サービスと同じように、外部の提携会社と連携して取引先の企業の海外進出を支援しています。
国際部門では、海外進出の時に必要な資金の融資や世界的な資金管理・調達、海外との取引の決済を支援するという本来の業務の他にも、現地で必要となるいろいろな業務をサポートしていきます。例えば海外支店や駐在員事務所などと連携し、地域の経済や政治の情報やリスク要因の収集、進出に対してのアドバイス、現地での法人設立を支援、オフィスや工場に必要な設備などをリース会社と提携して手配をしたりしています。
なお、海外における設備資金や運転資金の融資は「外貨建て融資(インパクトローンとも呼ばれる)」がおこなわれ、必要があれば元気通貨建てでの取引がその後も続けられます。

為替や経営支援の業務について

情報システムが進化したことによって業務支援サービスは不可欠となった

決済・為替業務はかつては融資業務の保管サービスというかたちで提供されていました。現在では、情報システムが進化し、サービスメニューも多様化になったので、取引先の企業にとっては不可欠な業務支援サービスとなっています。
主に利用される業務支援サービスは「口座紹介」「入金の消し込み」や、サービスで利用するデータのアップロード及びダウンロード、リストデータを利用して取引先へ振込をしたり社員の給与・賞与を自動的に振り込みしたりというものがあります。さらに、警備会社と連携して集金・入金管理などのサービスも提供しています。
また、近年ではインターネットで代金支払い・債権譲渡などができるようなサービスもはじまっています。インターネット上で金額と支払期日を入力し、売掛債権や手形といった「電子登録債券」を発行・管理できるのです。

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経営支援サービスも提携企業と共にさまざまなものを提供している

法人業務の一環で、いろいろな経営支援サービスを提供しています。以前から、業績が不振の企業には経営アドバイスをしてきました。その他に「ビジネスマッチング」といって取引先の企業間を繋いだり、「福利厚生」で財形預金や提携ローン、確定搬出年金といったものを提供したり、「資産運用」といったサービスでは起業資金やオーナー資金を預金・個人年金保険・投資信託・国債といった形で運用したりしています。
一部の銀行では、傘下の信託銀行やコンサルティング会社と提携し、「コンサルティング」といった人事戦略立案や企業内研修を行ったり、「信託業務」といった証券代行業務や不動産信託業務を行ったり、「リファクタリング」を一本化で提供したりしています。こうした経営支援サービスは、地場産業の育成・産学連携プロジェクトといった場面でも使われています。

 

銀行独自の価値を事業継承で発揮している

今現在、銀行が経営支援サービスにおいて特に力を入れているのは「事業継承の支援」というサービスです。
創業者が1代で大きくした中小企業では後継者育成の意識が薄めで、会社の資本関係も複雑であり、会社の資産と経営者の資産が一体化してしまっています。このような場合、現状を把握して次の世代へ継承する方法を決めて、事業継承計画をつくらなくてはなりません。しかし、株式や財産の分与、生前贈与の考慮、遺言を活用するといった相続面での作業が必要になってくるので、普通のコンサルティング会社ではうまく手さばきできません。
なので、相続や経営、さらには合併吸収などについて知識と経験が豊富な銀行が事業継承を支援することにより、取引先は様々な計画の立案から具体的な対策まで任せられますし、銀行側は自社の金融サービスを売り込みすることができます。
いろんな銀行で事業継承のセミナーが行われていて、これからはよりこうした動きが活発していくでしょう。

企業へ融資する業務について

運転資金や設備資金の融資が法人業務の中心

法人業務の一番基本的なサービスは「融資」で、これは他の全ての業務へと繋がっていきます。
銀行を通じて行われる融資には「信用保証付き融資」と「プロバー融資」という2つに大きく分けられます。

「信用保証付き融資」は銀行と信用保証協会が共同で債務リスクを負います。
信用保証付き融資はさらに、銀行が2割・保証協会が8割を保証する「部分保証方式」と、保証協会が全額保証するが銀行が負担金を払う「負担金方式」に分かれます。

「プロバー融資」は銀行が全ての債務リスクを背負います。
この中にも色々な融資の種類があり、約束手形を銀行に発行してもらって融資する「手形融資」、借用手形を差し出してもらい1年以内という短期の貸付をする「手形貸付」、融資の条件を書き記した金銭消費貸借契約書を出してもらい1年以上という長期の貸付をする「証書貸付」、預金額と融資限度額を連動させその範囲で融資する「一般当座貸付」、預金額より超える融資限度額を設定しその範囲内で融資をする「専用(特別)当座貸付」があります。

 

融資の稟議では色々な書類の制作が必要になる

銀行の渉外担当が取引先に融資を行いたいとなると、まず稟議書を作るところからはじまります。
稟議書とは「融資金額」「融資条件(融資日・返済期日・金利)」「資金用途(運転資金・設備資金・他行借入返済)」「返済計画」「返済財源」「担保」「保証人」などを書き記すのが一般的です。
さらには、融資をする候補先の「決算書」「現状借り入れ金の明細」「資金繰り表」「見積書(設備資金の場合)」「利益計画書」「保有資産の状況」「他行取引状況及び他行保全状況」「会社変動要因と対応策」などを添え付けます。

こうして資料をまとめた稟議書を元に、支店または本部の融資審査部が返済が可能であるか、返済が不能でも資金回収ができるかなどを検討して融資の判断を下します。
業績が優良の企業は、取引先の銀行に競って融資の提案をしてもらうことで、より条件の良い融資を選択するというケースもあります。

 

メガバンクは中小企業向けの融資に積極的

かつては中小企業向けの融資というのは地銀や信用金庫が主に行うものでした。
これは中小企業に担保の価値がある物件があまりなく、財務内容が把握しづらかったからです。
けれども、近年はメガバンクも中小企業向けの融資に積極的になってきています。

特に、三井住友銀行は法人営業部と「ビジネスサポートプラザ」が協力し、「ビジネスセレクトローン」を全国で展開すると実績を大きく伸ばしました。
ビジネスセレクトローンとは「第三者保証不要(代表取締役の連帯保証は必要)」「原則無担保(3年以内)」「年利の平均約3%」「素早い審査」という融資条件のものです。

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この結果を見て、次々とメガバンクや大手の地方銀行が中小企業向けのビジネスローンを展開しています。
そうなると競争が激化し、ビジネスローン商品は淘汰されていきましたが、いまも三菱東京UFJ銀行や東京都民銀行などはビジネスローンを提供しています。
最近では、税理士・会計士などに推薦された企業には優遇プランなどを用意したりもしています。

法人業務について

法人業務とは企業の財務をいろんな側面からサポートすること

取引先の企業に向けて、いろいろな金融サービスを提供することを法人業務と呼びます。例えば、運転資金などの融資、決済などの為替、資金の運用や投資を支援したりしています。
企業(大企業)向けの法人部門に配属になるということはエリートコースであるとされていました。単なる融資だけでなく、従業員の給与などの振込や法人税の納税、取引代金の支払いなど、企業のお金に関わる部分の多くと付き合いがあるために銀行の収益に大きく関わってくるからです。
しかし、最近では企業のグローバル化が進んでいるため、メガバンクにも多種多様な資金調達計画や合併吸収のアレンジなどの高度なサービスが求められています。また、地銀にはより地域密着型に特化した繊細なサービスとコストの削減が求められてきています。

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メインバンクと企業集団が力を失いつつある

戦後の日本経済の発展には、メーンバンク制とあいまり、銀行の企業向け融資が大きな役割を果たしていました。メーンバンク制というのは、いくつもの金融機関と取引関係をもつ企業が、主に取引を行っている銀行と預金・融資・為替・取引先の紹介といった密接な取引をすることにより、経営が悪化した時に資金の貸出であったり、役員の派遣などをしてもらうシステムのことです。
特に、都銀系と取引関係にある企業は、住友系の「白水会」、三菱系の「金曜会」、三井系の「二木会」、芙蓉(富士)系の「芙蓉会」、一勧(第一勧銀)系の「三金会」、三和系のコ一水会」という銀行・商社を中心とする「6大企業集団」のどれかに所属しました。そうすることで、株の持ち合いも含め、取引関係を深めていたのです。
バブルが崩壊してからは銀行の合併が多くありましたし、BIS規制の適用もあって株の持ち合いが減りました。大企業が直接融資によって資金調達することも増えましたので、三菱系以外は以前のような影響力を失いつつあると言われています。

 

銀行による企業の格付けが融資条件を左右する

銀行は取引先の企業を、独自の基準によって格付けをします。「決算書」から財務分析をし、「担保明細」から資産分析、「決算書」や「過去の取引履歴」などから経営分析をし、そこから算出されたデータを元に格付けが行われるのが一般的で、本部の審査部によって年次単位で決算月から4ヶ月以内に行われます。
この格付けは企業への融資の際に使われ、格付けが落ちれば融資金利が高く設定することになります。
銀行が行う格付けは金融庁による「金融検査マニュアル」をベースにします。このマニュアルでは「正常先」「要注意先」「破綻懸念先」「実質破綻先」「破綻先」というように債務者を区分して、その区分と貸倒引当金を精査することで銀行のリスク管理状況を見極めています。
近年はBIS規制に対応するために、格付け作業を重要視する動きになってきています。

ローンの業務について

銀行ローンは個人向けの融資商品

住宅や自動車の購入に足りない費用を貸し出す個人向け金融商品が銀行ローンです。顧客からするとノンバンクではないところから借りるよりも金利が抑えられて資金調達できますし、銀行はローンの利子を収入源とできるため、ほとんどの銀行がローン商品を扱っています。「住宅ローン」「自動車ローン」「教育ローン」「ブライダル・結婚ローン」「カードローン」「フリーローン」といった種類があります。また自動車ローンには新車、中古車といった目的別に分かれています。
基本的に銀行ローンは「信用保証会社」が連帯保証人となる形になります。債務不履行の時には保証会社が残債務を生産するので、銀行には基本的にリスクがないのです。なお、そのようなことが起きた時は、借りていた方は信用保証会社が建て替えてくれたということになるので信用保証会社に対して残債務の返済をしていくことになります。

 

住宅ローンはローン商品の売上の9割を占める

土地の購入、家の建築、マンションの購入、建売住宅の購入といった住宅を購入する時に必要となる資金専用のローンが「住宅ローン」です。これはローン商品の9割を占めています。
「土地や家を担保にできる」「借入額が大きく金利が低い」「返済期間が長いので長期の利鞘が望める」「借りる方にが生命保険や火災保険といったものの加入を求められる」「一般的に貸倒が少ない」というのが住宅ローンの特徴になります。
住宅ローンを販売する時には「借入期間」「金利方式」「返済方式」を決めることになります。借入期間に関しては一般的に「10年」「20年」「35年」などがあります。親子リレーローンというのもありそれを使えば「70年」というのも可能です。金利方式は「変動金利型」「全期間固定金利型」「固定金利期間選択型」があります。返済方式は「元利均等方式」という毎月返済する金額が元金と利息を合わせて借入期間ずっと一定になるように調整するもので、「元金均等方式」は毎月返済する金額は元金は借入期間中一定でそれにその時の利息を合わせたものになります。

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ローン業務はこれから競争が激化するといわれている

今現在、用途が自由なローンであるフリーローンなど様々なローン商品を銀行は扱っています。これらはかつては消費者金融会社が主に提供していたものです。
リスクを分散することができる個人融資を増やすために90年代から00年代にかけてノンバンクと提携していき、いろんなローン商品を作ってきました。こうしたものは銀行が窓口となって販売し審査と保証は消費者金融会社が引き受けるという形で提供しています。
最近ではいわゆるグレーゾーン金利(出資法で定められた上限金利と利息制限法で定められた上限金利の間の闇の金利)と呼ばれるものが法律で廃止されたことで、ローン商品の金利は下がってきています。インターネット専業銀行が低金利ローンを提供しはじめていることもあり、今後は競争が激しくなってくることでしょう。