2015年 7月 の投稿一覧

預金・為替・取り次ぎ販売の業務について

預貯金は流動性預金、定期性預金などにわけられる

「預金」はお金を預かって利子を支払うという、リーテル業務において他の全業務にも繋がる一番基本的なサービスです。
銀行が提供するものでは「流動性預金」「定期性預金(定期預金)」「外資預金」に分けることができます。
流動性預金というのは最も一般的な「普通預金」、基準残高が決められているけど普通預金よりも利回りが高い「貯蓄預金」、無利子で決済用として使われる「当座預金」などがあります。
定期性預金には「定期預金」の他にも、遺族年金などを受給している人向けの「福祉定期」、要介護認定者がいる家族に向けた「介護定期」、公共団体などへの寄付が付いている「環境定期」などがあります。
外資預金にも円預金と同じように普通預金、貯蓄預金、定期預金とあります。しかし、為替変動のリスクが高いうえに預金保険の対象外なので、定期預金の預入期間が1ヶ月~1年に決められています。

 

為替業務とは実際にお金を動かさずに決済ができる

「為替業務」とは振込・振替・送金といった決済に関わるサービスのことで、預貯金と共にリーテル業務の基本的なサービスになります。為替業務は「国内為替業務」と「海外為替業務」に分けることが出来ます。
国内為替業務は、相手の口座に振り込む「振込」、同じ銀行内の別の自分の口座に移す「振替」、相手先の銀行で現金化することができる送金小切手を発行する「送金」などがあります。手数料は金額と相手先の銀行によって決まります。
海外為替業務では、「両替」「海外送金」といったものがあります。海外送金は、外国向けに送金するのと外国からの送金があります。送金小切手や国際郵便為替や、電子送金(口座振込)といったやり方で相手に届けます。利用者は「送金手数料」「受取手数料」「為替手数料」を支払います。

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金融ビッグバンの後に増えた金融商品

「金融制度改革」によって銀行の窓口で扱える金融商品が預貯金以外にも増えてきました。円での定期預金で利息がほとんどつかなくなったのもあり、銀行での投資信託などその他の金融商品の売上が増えていき、リーテル業務の中心となってきています。
「投資信託」は運用する対象によって、国内株式と海外株式、国内酒んと海外債権、不動産、投資対象を複数組み合わせたバランス型があります。「保険・年金」には保証保険と呼ばれるものと(介護保険、医療保険、死亡保険など)、保険の仕組みを利用した私的年金である年金保険があります。他にも、個人向け国債や外国債券、金地金といったものも窓口で扱っています。
また、グループの傘下企業の「信託サービス」「投資運用サービス」「証券仲介サービス」といったものの取り次ぎも行っています。
銀行の窓口は、昔よりもいろんな金融商品の知識が必要になってきています。

リーテル業務について

銀行のリーテル業務とは、個人向けにいろりおな金融サービスを提供すること

銀行が個人に向けていろいろな金融サービスを提供することをリーテル業務といいます。預金や振込・振替、住宅ローン、教育ローン、投資信託や生命保険などの個人向け金融商品を取り次いだり販売したりします。
昔はリーテル業務を主に扱っていたのは地方銀行や信用金庫でした。しかし、大企業が直接金融で資金調達をするようになってきた今では、銀行が扱える金融商品のラインナップが増えてきています。メガバンクも盛んに個人向けの商品を提供するようになってきていて、特に生命保険と投資信託の売上が伸びてきています。
ただし、住宅金融支援機構といった公的金融機関や、インターネット専業銀行、流通系銀行といった競合企業が多いのがリーテル分野の特徴でもあります。今後はさらに厳しい競い合いが予想され、コストの削減や顧客の利便性を向上させていかねばならないでしょう。

 

ライフイベントに合わせた商品の提案を求められるリーテル業務

個人の顧客は社会人になって給与振込口座を作るところなどに始まり、長いと半世紀以上は銀行との付き合いが続いていくことになります。その中で個人情報は銀行に蓄積されていくので、それを元に結婚や出産、住宅購入、子どもの入学といったライフイベントで顧客が必要となる金融サービスを提案していくという動きがあります。
例えば三井住友銀行の場合は、取引の履歴を元にターゲットを割り出します。そこからマネーライフパートナーを派遣して信頼関係を構築することを試みています。預金が満期になるタイミングで訪問したり、家族構成を聞いて必要な(オススメな)金融商品を提案したりして、継続的な取引を生涯にわたってしてもらえるよう試みを行っています。
これからは、ダイレクトメールやコールセンターといった従来のものだけでなく、営業店やインターネットなど様々な場所を通じて顧客との関係を密にしていくことが求めらると思います。

 

金融グループはいろんなサービスをワンストップで提供している

98年に独占禁止法が改正され、金融持株会社の設立が解禁されました。それを期に三菱UFJファイナンシャルグループ、みずほファイナンシャルグループ、三井住友ファイナンシャルグループといった金融持株会社が設立されています。これらの金融持株会社は、信託銀行、証券会社、投資信託会社、ノンバンクといった事業会社を傘下に入れています。そうすることで、個人の顧客に足して証券、投資信託、クレジットカードというようなサービスをワンストップで提供することができますし、しようとしています。特にみずほ、三井住友、三菱UFJといったメガバンク系の金融持株会社は00年代にかけて、次々と証券会社、信託銀行、ノンバンク事業の会社を傘下に入れています。
対して、地方銀行もノンバンクや証券会社を子会社化しているところもあります。証券会社を傘下に入れている銀行グループとしては「横浜銀行」(浜銀TT証券)、「八十二銀行」(八十二証券)、「第四銀行」(新潟証券)、「千葉銀行」(中央証券)、「百五銀行」(百五証券)、「山ロフィナンシャルグループ」(ワイエム証券)などがあります。

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銀行の金利について

金利の基本

「金利」というのは、お金を貸し借りする時に支払われる使用料であると言えます。
通常、金利は元本に対して1年間の使用料の割合(年利)で表されます。

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金利は運用方式によって、利息をその都度受け取れる「単利」と、利息を元本に組み入れて再運用する「複利」とに分けることができます。
最終的に複利の方が利回りが高くなります。

また、満期までの金利を固定している「固定金利」と、定期的に金利が見直される「変動金利」があります。
銀行の定期預金は固定金利であることが多いです。

銀行では基準金利が定められています。
預金、融資、ローンといった金融商品の金利はその銀行の基準金利と金額・期間などに沿って設定することになります。
ボーナスの時期などで、預金を多く集められるチャンスの時はキャンペーン金利として、金利が高く設定されたりもします。

 

短プラと長プラという銀行の基準金利がある

銀行の基準金利には短プラと呼ばれる「短期プライムレート」と、長プラと呼ばれる「長期プライムレート」という2つがあります。

短プラは融資の期間が1年以内の時に適用され、1年以上になると長プラの基準金利になります。
短プラに貸付期間に応じた金額を上乗せしたものが長プラです。

実際には、企業向け融資などでは企業の信用や担保の状況、期間などによって基準金利に上乗せして決められることがあります。
長期間の貸出になれば変動金利を適用することも多いです。

短プラも、実のところは「無担保コール翌日物」という短期市場金利と連動しています。
この金利は日銀が介入、操作しています。
日銀は短期市場金利を操作して、銀行の金利を引き上げたり引き下げたりしているのです。

 

金融市場は用途や金融資産に応じて使いわけている

いろいろな金融市場で取引を行うことによって、銀行は資金や資産の調達及び運営を行っています。

「短期金融市場」という満期までが1年未満の金融資産の取引と、「長期金融市場」という満期までが1年以上の金融資産の取引にわけることができます。
短期金融市場はさらに2つにわけられ、金融機関だけが参加する「インターバンク市場」と一般事業法人も参加する「オープン市場」があります。
インターバンク市場では約束手形や商業手形、外資資金などが扱われています。
オープン市場では譲渡性預金や、債券、国債といったものが扱われています。
銀行は、インターバンク市場を通して、短期資金の調達をしています。

短期金融市場は、個人・法人を問わずに参加できる「証券市場」です。
その中で扱う金融資産によってわけていて、企業の株式を扱う「株式市場」と国債などの債券を扱う「公社債市場」があります。

銀行における規制と法律について

色々な法律によって規制を受けているのが銀行です。
「銀行法」というのは、銀行業務における公共性や信用維持、預金者の保護、金融の円滑化などの観点から銀行業務をレギュレーションする業法です。
銀行についての業務内容から、子会社・持株会社、経理、監督・罰則、合併から廃業、さらには営業時間や休業日、役員の解任権まで規定しています。

また、銀行法以外にも業務遂行のために理解しておく法律もあります。
「信託業法;信託法」という信託業務の範囲と事業者を定めたもの、「金融商品取引法」という販売事業者や投資運用業社などに有価証券の広告や販売契約に関するものを定めたもの、「金融商品販売法」という金融商品の販売全般における勧誘方針の公表と説明義務を定めたもの、「預金者保護法」というカードの偽造や盗難による払い戻しから預貯金者を保護するもの、「預金保険法」という金融機関が破綻した時に預金保護範囲を定めいるものなどがあります。

 

BIS規制とは銀行の自己資本比率を規定するもの

銀行は、「BIS規制」によって自己資本比率の規制を順守することを義務付けられています。
90年代前半から本格的用されるようになりました。

BIS規制は銀行の信用秩序を維持するために「国際決済銀行(BIS)」により、88年に公表されました。
国際業務をしている銀行は、銀行の総資産を分母とし、銀行の自己資本を分子にして算出する自己資本比率が8%以上であることが定められています。
国内では国内基準行において4%以上であることが求められています。

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自己資本比率を算出する定義がBIS規制とも言えますが、国や銀行の状況によって幾つかの算出方法から見合ったものを選べるようになっています。
06年からは、新BIS規制という信用リスクを盛り込んだものが日本でも適応されています。
今後、より規制が厳しくなっていくことでしょう。

 

金融庁検査と日銀考査は2年の1回の頻度で実施される

2年に1回程度の頻度で、金融庁と日銀は銀行に対して抜き打ちの検査を実施しています。
日銀考査は基本的には業務内容のチェックになります。
金融庁の検査は運営状態のチェックをします。

検査項目としては「経営管理」「金融円滑化」「リスク管理等」などがありますが、行政処分の対象になりやすいものはリスク管理です。
金融庁はおびただしい数の資料の提出を銀行に求めます。
それを元に「回収が困難になる融資をしていないか」「システムダウンの危険性はないか」「金融商品を顧客に強制的に販売していないか」といったリスクや管理体制など様々な方向から銀行の内部管理体制を監査します。

問題があれば「業務改善命令」や「業務停止命令」「免許取り消し」といった行政処分を行うことになります。
そうしたことにならないように、各銀行では独自の検査(行内検査)をしています。